Ⅱ章 障害年金改革のあるべき方向を考える

 

 Ⅰ章にて、当会の実践活動としての、国に対する改革提言を報告した。 このⅡ章は、障害年金のあるべき姿、方向性に関する、理論研究である。

 まず、総論として、1河野正輝(会員外)が基本的視座を示し、2永野仁美が改めて障害年金の目的を検討する。

実体と同じく重要な「手続」に関し3橋本宏子が論じる。

 

 各論として、日本の障害年金制度独自の概念である「初診日」と無年金に関し4小嶋愛斗が近時の判例を分析しながら検討する。

 日本の障害年金制度の特徴を考える場合に、諸外国の動向は重要な情報であり、5-1 永野仁美が、ドイツ・フランス・スウェーデンの状況について、厚生労働科学研究費による研究成果をもとに、ドイツに関する福島豪教授の研究成果、スウェーデンに関する中野妙子教授の研究成果等も踏まえ、海外の状況を報告する。

 その補論として、5-2 河野正輝が、イギリス・アメリカ・オーストラリアの状況を報告する。

 なお、それぞれの論稿は、当会の活動を意識しながらも、各執筆者の文責によるものあり、必ずしも当会の公式見解を示すものではない。