厚労省「障害年金認定状況調査報告」等に関わる面談・記者会見


日時 : 20251017日(金)午後

 

面談参加者 :

厚労省参加者(敬称略):

最上亮(厚労省年金局/年金課/年金制度企画専門官)

川邉俊哉(厚労省年金局/年金課/企画法令第一係)   

北澄亜希子(厚労省年金局/事業管理課給付事業室/障害給付係長)

大形優(厚労省年金局/事業管理課給付事業室/障害給付係主査)

町田芳広(日本年金機構/年金給付部/障害年金グループ/グル―プ長)

根本亮子(日本年金機構/年金給付部/障害年金グループ/参事役)

 

障害年金法研究会参加者:            

橋本宏子(代表)、安部敬太(運営委員)、田中葉子(拡大運営委員)、藤岡毅(運営委員)、山本奈央(運営委員)                    

 


1.   厚労省との面談

 

冒頭、当会橋本代表から厚労省最上専門官へ意見及び質問書が手渡されました。

意見及び質問書手渡し場面
意見及び質問書手渡し場面
ダウンロード
2025年10月17日付意見及び質問書.pdf
PDFファイル 514.1 KB

面談では、事前送付の当会質問事項(上記のファイル参照)に対し、厚労省の北澄係長が回答を行いました(日本年金機構からの発言はなし)。質疑応答概要は以下の通りです。

 

●今回問題になった不支給率急増原因について厚労省からの明確な回答はなく、全体に質問をはぐらかすような不誠実な回答ばかりであったという印象でした。

 

●当会からは、1回の請求で同時に認定日請求と事後重症請求の2請求を行うことがある場合、2つの結果をそれぞれカウントせず、認定日請求が不支給で事後重症のみ支給という結果でも「不支給1件、支給1件」とカウントするのではなく、「支給1件」とのみカウントする方法は「統計偽装」だと特に厳しく追及しました。

 

●しかし、厚労省側は「基本的には見直す必要がない」の一点張りで、当会の主張を受け止めている印象はありませんでした。なお上記統計の運用は、令和2年に公表した令和元年度分結果(障害年金業務統計の当初公表)から行われているとのことです。

 

●第三者委員会の設置、内部障害及び動作制限により認定する肢体障害に関する点検実施、理由付記の抜本的改善、審査請求で裁決等が行われた事例も点検対象にすること、精神ガイドラインと対比させた現時点の認定結果の公表等々、当会からの意見に対してはほぼ全て、「必要性の検討を行っていない」、「すでに実現できている」、「システム上対応できない」という回答でした。

 

●一方、「職員による事前確認票の等級案欄の記載は精神障害のみならず全ての障害において廃止すべき」という当会からの意見に対しては、「当事者からの意見聴取を踏まえて全ての障害において廃止を決定し、今年8月からすでに運用をスタートさせている」という回答でした。

 

2024年度の精神障害とその他障害の不支給事例の点検は、202512月中に完了させる予定との回答でした。


2.    記者会見

 

 厚労省との面談後、厚労省記者クラブにて、記者会見を開きました。5社(日本テレビ・共同通信社・福祉新聞・日本経済新聞・毎日新聞)の報道機関が参加しました。

 会見では、厚労省との質疑内容を報告したのち、厚労省の対応などについて、次の意見を述べました。

 

●「統計偽装」は重大な問題。しかし厚労省の回答は「現状は適正」というもので、問題意識が見られない。誰から見ても不合理なので絶対に変えるべき。

 

●審査請求で結論が出た事案については点検しない、という回答について、処分庁自体が日常的に処分変更をしていることとの整合性がない。審査請求という正規の手続きに乗った人ほど救われない、審査請求をしなかった人が救われるという結果は不公正だ。

 

●当会は、障害認定の仕組み自体と統計の取り方そのものに問題があると主張しているが、厚労省側の回答は「システム改修には期間や費用がかかる他、必要性も含めて、検討が必要」というもので次元が違う話になってしまっている。「障害」の形が変わってきているのに、障害認定の仕方に問題があることを厚労省側が認識しているとは考えられないことは残念。